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「ブレずにやり続けろ」 出川哲朗を支えた亡き母の教え

今の出川哲朗を作った亡き母の教え

 現在、バラエティ番組の世界で大人気となっているのが出川哲朗(53才)だ。『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)のほか5本レギュラー番組を抱え、冠番組『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』(テレビ東京系)も4月にスタート。いまテレビ界では出川旋風が巻き起こっているのだ。

 そんな出川の代名詞といえはやはり「リアクション芸」だろう。かつて、出川はあるインタビューで「笑いのためなら死んでもいいか」と問われ「現場で死ねたらいちばんいい」と答えている。

 実際、出川は1993年の『お笑いウルトラクイズ』第13回大会の決勝で死にかけている。車のボンネットに張りつけになり、大型バスに突っ込み、そのバスが爆発する企画で、出川が張りついた車が番組の演出と関係なく、事故で爆発したのだ。

 しかし、髪の毛が焼けこげて抜けるという大惨事の代償に大爆笑を誘い、これ以降、リアクション芸人としての地位を確立した。出川と親しいテレビ局関係者がそのスタンスを明かす。

「リアクション芸はおれが守る、とよく言っています。若いディレクターにも必ず敬語なんです。“年上のぼくが偉そうにしていたら、リアクション芸が生きる無茶な仕事はふれないでしょう?”というのがその理由です」

◆横浜の恥と呼ばれた哲朗が…

「70才になってもリアクション芸を続けたい」と言う一途な思いの背景には、出川にとって特別な存在である母の教えがあるという。

 横浜で実家の海苔問屋を継いだ出川の兄・出川雄一郎さんが話す。

「昔は店に哲朗のパネルを置いていると“横浜の恥”とボロクソに言われた。ところが去年くらいから“ファンです!”と若い女性がやって来るように。哲朗がやっていることは10年前から何も変わっていないのにね。

 母は芯の強い女性で私たち兄弟に“やりたいことはブレずにやり続けろ”と教育した。哲朗がお笑いをやりたいと言い出した時も、“本気で目指すなら一生懸命応援するから”と大きな気持ちで見守ってくれていました。それを哲朗は今も、守っているんだと思います」

 その母は6年前に他界した。雄一郎さんは天を見上げ、こう語った。

「生前も哲朗のことは自慢していたけれど、今生きていたら、もっと鼻高々だったんじゃないかな。哲朗には“やっとあんたに時代が追いついたね”と褒めるんじゃないかな」

※女性セブン2017年9月21日号

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