「“もちもち”“甘い”タイプの欠点は冷めた時にくどい粘りが出てしまうこと。その点『ななつぼし』は大粒で、冷めても粘りはくどさがなく、食感が悪くなりません」
総菜に合うかどうかという見方で、和食店「おこん」の代表で米・食味鑑定士の資格を持つ小柳津大介氏が勧めるのは、『東北194号』(宮城県)だ。
「これは日本古来の品種で上品な味が特徴のササニシキの後継種と言われる米です。和食との相性が良かったササニシキは市場からなくなっていますが、この『東北194号』も同じようにあっさりしていて、味の濃い総菜との相性もバッチリです」
2012年に品種登録されたばかりで、「米の食味ランキング」にも入っていない。“掘り出し物”と言える。前出・西島氏は「食べ疲れしないお米」として『ふくまる』(茨城県)を推す。
「粒が大きく、口の中で存在感はありますが、不思議とくどさはありません。揚げ物など濃い味のおかずによく合います」
※週刊ポスト2017年9月29日号