国際情報

習近平氏に近い経済人にも拘束情報 権力強化の一環か

習近平政権の締め付けは有力経済人にも及び始めた(写真:AFLO)

 中国ではこのところ、習近平国家主席と親しいとされる経済界の重要人物や富豪が身柄を拘束されるなど、不穏な動きが出ている。

 当局により取り調べを受けているのは、銀行・証券など複数の企業を傘下に持つ明天集団の創業者で富豪の肖建華会長や、ニューヨークの一流ホテルを買収した安邦保険集団の呉小暉会長らだ。呉氏はトウ小平氏の孫娘と結婚したといわれ、習氏と同じ太子党(高級幹部子弟グループ)の重要人物と目される。

 また、中国の長者番付1位の王健林・大連万達(ワンダ)グループ会長も8月下旬、一時身柄を拘束され、いまも海外渡航禁止処分を受けているといわれる。米国を拠点にする中国問題専門の華字ニュースサイト「博聞新聞網」が報じた。

 王氏は8月下旬、天津国際空港から家族と一緒にプライベートジェットでロンドンに飛び立とうとしていたところ、空港当局から「待った」をかけられ、空港内の特別取り調べ室に連行されて、数時間の取り調べ受けた。このあと、王氏は家族とともに解放されたが、当分の間、海外への渡航禁止を通告されたため、ロンドン訪問は中止となった。

 米経済誌「フォーブス」によると、王氏の2015年の総資産は約300億ドル(約3兆6200万円)で、この年の中国の長者番付第1位とされる。

 一方、中国の電子商通販最大手、アリババ集団の馬雲会長も一時、身柄を拘束され取り調べを受けていたという。

関連キーワード

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
横浜地裁(時事通信フォト)
《アイスピックで目ぐりぐりやったあと…》多摩川スーツケース殺人初公判 被告の女が母親に送っていた“被害者への憎しみLINE” 裁判で説明された「殺人一家」の動機とは
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
記者が発行した卒業証明書と田久保市長(右/時事通信)
《偽造or本物で議論噴出》“黄ばんだ紙”に3つの朱肉…田久保真紀・伊東市長 が見せていた“卒業証書らしき書類”のナゾ
NEWSポストセブン
JESEA主席研究員兼最高技術責任者で中国人研究者の郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「箱根で見られた“急激に隆起”の兆候」「根室半島から釧路を含む広範囲で大きく沈降」…5つの警戒ゾーン
週刊ポスト
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン