ビジネス

女性向け栄養ドリンク、味に苦労した上にパケデザインに2年

チョコラBBブランド初の女性向け箱入り栄養ドリンク『チョコラBB ゴールドリッチ』

“女性による、女性のために”開発された箱入り栄養ドリンクが誕生した。配合成分はチョコラBBドリンクシリーズ最多の16種類。成分のバランスや風味だけでなく、パッケージにもこだわった、いつも頑張っている女性のための栄養ドリンク開発に込められた想いと苦労とは?

 今年4月に登場した『チョコラBB ゴールドリッチ』は、チョコラBBブランド初の女性向け箱入り栄養ドリンクだ。開発のきっかけは、エーザイの女性開発担当者が、自分たちのための箱入り栄養ドリンクが欲しいと思ったことだ。4年前に1度提案したものの、当時はまだ、女性の働き方に対する認識が低かった。また、栄養ドリンク市場のターゲットが男性中心だったこともあり、市場性がないと判断されてしまった。

 しかし、ユーザーの声を集めたところ、「風邪や体調が悪い時に飲めるもっと効果の高いドリンクが欲しい」「男性用の箱入り栄養ドリンクには手を伸ばしにくい」という声が後押しとなり、女性による女性のための商品開発がスタートした。それが、3年前のことだ。

 開発においてもっとも苦労したのは味。男性用の栄養ドリンクは味が濃いものが多い。そのため、もっと女性が飲みやすくリフレッシュできる味を目指し、配合する成分のバランスを変え、何度も試作を繰り返した。味が濃すぎると飲みにくいが、軽すぎると効果が薄いような印象を持たれてしまう。その加減に試行錯誤したという。

 また、配合成分が16種類と、シリーズ中もっとも多い処方のため、安定性や沈殿物が発生しないように工夫も重ねた。配合されている生薬は、だるい全身の疲れを助けるとされる成分6種類。血の巡りを活性化する“当帰”、体力回復を助ける“人参”、体を温める“生姜”、栄養豊富な“ローヤルゼリー”、強壮作用のある“枸杞子”、癒し作用のある“竜眼肉”だ。生薬は独特な風味を持つものが多い。相性のいいフレーバーを探すために、作った試作品はなんと20種類以上。ようやく辿り着いたのが、クセがなく飲みやすい紅茶のアールグレイにも使われている柑橘系のベルガモット風味だ。

 成分や風味だけではない。パッケージデザインにも約2年かかっている。30種類以上の候補の中から、ターゲット層の女性の意見を聞きつつ検討を重ね、3種類を厳選。さらに、売り場を再現した棚に並べ、600人にも及ぶユーザーの意見を聞き、ようやくピンク×ゴールド×白というパッケージに絞り込んだ。社員の男性からは、「もっと強いイメージの方がいいのでは」という意見も出たが、女性の意見を重視し、決定。男性用の棚に置かれてしまうと女性に見つけてもらえないため、高さも低めにするなど、細部まで女性目線を考え抜いた。

 子育てや家事、仕事での疲れやだるさを感じた時におすすめだという。

※女性セブン2017年11月9日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
宮城県栗原市でクマと戦い生き残った秋田犬「テツ」(左の写真はサンプルです)
《熊と戦った秋田犬の壮絶な闘い》「愛犬が背中からダラダラと流血…」飼い主が語る緊迫の瞬間「扉を開けるとクマが1秒でこちらに飛びかかってきた」
NEWSポストセブン
高市早苗総理の”台湾有事発言”をめぐり、日中関係が冷え込んでいる(時事通信フォト)
【中国人観光客減少への本音】「高市さんはもう少し言い方を考えて」vs.「正直このまま来なくていい」消えた訪日客に浅草の人々が賛否、着物レンタル業者は“売上2〜3割減”見込みも
NEWSポストセブン
全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン