ビジネス

2014年の消費増税なければ今頃日経平均3万円も…

あの時、消費税を上げていなければ…

 2019年10月に消費税が10%に引き上げられる。日経平均2万円台を回復し、連騰が続く株式市場だが、2014年の消費税8%引き上げの苦い経験がある。

 アベノミクスの異次元金融緩和で一本調子で急上昇していた日経平均株価は2013年末の大納会でリーマンショック後の最高値(1万6291円)をつけた後、2014年に入ると4月の消費税率8%への引き上げをにらんで急落に転じ、増税実施後の4月11日には1万3960円まで14%(約2300円)も下がった。

 下がったのは株価だけではない。増税の後遺症による景気の落ち込みはいまも続いている。安倍政権ブレーンもその懸念をはっきり認めている。内閣官房参与を務める藤井聡・京都大学大学院教授が語る。

「総務省の家計調査などをもとに試算すると、増税後の3年間で家計の実質消費は1か月あたり平均2万8000円も減少、実質賃金は4%以上ダウンしています。民間企業の投資も大きく落ち込み、日本の経済成長率は増税の直前には4%成長(2014年1~3月期)という近来にない高い伸びを示していたのに、増税後はいきなり1.3%に下がり、直近の名目GDPはマイナスに転じた。日本経済は再びデフレ化しつつある状況なのです」

 そのことがこの間の株価回復のペースを大きく鈍らせた。「たかだか株価2万円」突破にこんなに時間がかかったのは前回の増税が足を引っぱっているからだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

あごひげを生やしワイルドな姿の大野智
《近況スクープ》大野智、「両肩にタトゥー」の衝撃姿 嵐再始動への気運高まるなか、示した“アーティストの魂” 
女性セブン
OZworldの登場に若者が殺到した
《厳戒態勢の渋谷ハロウィン》「マジで両方揉まれました」と被害打ち明ける女性…「有名ラッパー」登場で一触即発の乱闘騒ぎも
NEWSポストセブン
天海のそばにはいつも家族の存在があった
《お兄様の妹に生まれてよかった》天海祐希、2才年上の最愛の兄との別れ 下町らしいチャキチャキした話し方やしぐさは「兄の影響なの」
女性セブン
川村
【北海道・男子大学生死亡】脚には「龍のタトゥーシール」…逮捕された川村葉音容疑者(20)の同級生が明かす「暴力的側面」と「恋愛への執着心」
NEWSポストセブン
満を持してアメリカへ(写真/共同通信社)
アメリカ進出のゆりやんレトリィバァ「渡辺直美超えの存在」へ 流暢な英語でボケ倒し、すでに「アメリカナイズされた笑い」への対応万全
週刊ポスト
ライブペインティングでは模様を切り抜いた型紙にスプレーを拭きかけられた佳子さま(2024年10月26日、佐賀県基山町。撮影/JMPA)
佳子さま、今年2回目の佐賀訪問でも弾けた“笑顔の交流” スプレーでのライブペインティングでは「わぁきれい!うまくできました!」 
女性セブン
傷害致死容疑などで逮捕された八木原亜麻容疑者(20)、川村葉音容疑者(20)、(右はインスタグラムより)
【北海道男子大学生死亡】逮捕された交際相手の八木原亜麻容疑者(20)が高校時代に起こしていたトラブル「友達の机を何かで『死ね』って削って…」 被害男性は中学時代の部活先輩
NEWSポストセブン
木曽路が“出禁”処分に(本人のXより)
《胸丸出しショット投稿で出禁処分》「許されることのない不適切な行為」しゃぶしゃぶチェーン店『木曽路』が投稿女性に「来店禁止通告」していた
NEWSポストセブン
東京・渋谷区にある超名門・慶應義塾幼稚舎
《独占スクープ》慶應幼稚舎に激震!現役児童の父が告白「現役教員らが絡んだ金とコネの入学ルート」、“お受験のフィクサー”に2000万円 
女性セブン
佳子さまの耳元で光る藍色のイヤリング
佳子さまが着用した2640円のイヤリングが驚愕の売れ行き「通常の50倍は売れています」 地方公務で地元の名産品を身につける心遣い
週刊ポスト
傷害致死容疑などで逮捕された八木原亜麻容疑者(20)、川村葉音容疑者(20)(インスタグラムより)
【北海道男子大学生死亡】 「不思議ちゃん」と「高校デビュー」傷害致死事件を首謀した2人の女子大生容疑者はアルバイト先が同じ 仲良く踊る動画もSNS投稿
NEWSポストセブン
いわゆる“ガチ恋”だったという千明博行容疑者(写真/時事通信フォト)
《18才ガールズバー店員刺殺》被害者父の悲しみ「娘の写真を一枚も持ってない。いま思い出せるのは最期の顔だけ…」 49才容疑者の同級生は「昔からちょっと危うい感じ」
女性セブン