国内

絵本作家「大人が読んでもおもしろい」が一番嬉しい言葉

大人も魅了する人気絵本作家・ヨシタケシンスケさん

 絵本に魅了されるのは子供だけではない。大人が夢中になる絵本が売れている。たとえば、ヨシタケシンスケさんの『りんごかもしれない』(ブロンズ新社)もそんな絵本のひとつだ。

 彼の絵本は、絵本売場で必ず見るといっても過言ではない。週刊誌の連載コラムの挿絵などを手がけてきたイラストレーターが、今やさまざまな絵本大賞に輝き、大人たちを巻き込んだ絵本ブームを牽引している。『りゆうがあります』(PHP研究所)や『こねてのばして』(ブロンズ新社)などの作品もある。

『りんごかもしれない』という絵本の中の少年は、たった1つのりんごでも、「もしかしたら中身は機械? 何かの卵?」と、想像力をふくらませる。哲学的な物事の本質に気づかされる独創的な視点とそのユーモア。ヨシタケワールドの魅力である“創造力”は、どのように生まれているのか?

「会社勤めをしている時、つらいことがあると、手のひらでサッと隠せる小さな絵を描いていました。今もぼくは悲しいニュースが苦手です。そんな時、ありふれた日常で見つけたおもしろいことを手帳に描くと、“つらいこともあるけど、どうでもいいこともあるよね”って気持ちが少しだけ軽くなるんです」(ヨシタケさん)

 いつかは描いてみたいと思っていた絵本。ヨシタケさんのイラストを気に入った絵本編集者と二人三脚でヒット作は生まれた。

「“りんごをいろいろな角度で見る”というテーマで、自由に発想しました。絵本の世界って、とても自由なんです。ぼくはもともと、大人向けのイラストを描いていたので、やっぱり大人にも楽しんでほしかった。気をつけているのは“子供の頃のぼくも楽しんで読んでくれるかな?”ということ。その気持ちを忘れないよう子供の頃大好きだった3冊が道標になっています。子供はもちろん、大人にも喜んでもらえるのがうれしいですね」と、笑顔を見せた。

※女性セブン2017年11月16日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

ヘアメイク女性と同棲が報じられた坂口健太郎と、親密な関係性だったという永野芽郁
《「めい〜!」と親しげに呼びかけて》坂口健太郎に一般女性との同棲報道も、同時期に永野芽郁との“極秘”イベント参加「親密な関係性があった」
NEWSポストセブン
すべり台で水着…ニコニコの板野友(Youtubeより)
【すべり台で水着…ニコニコの板野友美】話題の自宅巨大プールのお値段 取り扱い業者は「あくまでお子さま用なので…」 子どもと過ごす“ともちん”の幸せライフ
NEWSポストセブン
『週刊文春』からヘアメイク女性と同棲していることが報じられた坂口健太郎
《“業界きってのモテ男”坂口健太郎》長年付き合ってきた3歳年上のヘアメイク女性Aは「大阪出身でノリがいい」SNS削除の背景
NEWSポストセブン
2泊3日の日程で新潟県を訪問された愛子さま(2025年9月8日、撮影/JMPA)
《雅子さまが23年前に使用されたバッグも》愛子さま、新潟県のご公務で披露した“母親譲り”コーデ 小物使い、オールホワイトコーデなども
NEWSポストセブン
卒業アルバムにうつった青木政憲被告
《長野立てこもり4人殺害事件初公判》「ごっつえーナイフ買うたった 今年はこれでいっぱい人殺すねん」 被告が事件直前に弟に送っていた“恐怖のLINE”
NEWSポストセブン
独走でチームを優勝へと導いた阪神・藤川球児監督(時事通信フォト)
《いきなり名将》阪神・藤川球児監督の原点をたどる ベンチで平然としているのは「喜怒哀楽を出すな」という高知商時代の教えの影響か
週刊ポスト
容疑者のアカウントでは垢抜けていく過程をコンテンツにしていた(TikTokより)
「生徒の間でも“大事件”と騒ぎに…」「メガネで地味な先生」教え子が語った大平なる美容疑者の素顔 《30歳女教師が“パパ活”で700万円詐取》
NEWSポストセブン
西岡徳馬(左)と共演した舞台『愚かな女』(西武劇場)
《没後40年》夏目雅子さんの最後の舞台で共演した西岡徳馬が語るその魅力と思い出「圧倒されたプロ意識と芝居への情熱」「生きていたら、日本を代表する大女優になっていた」
週刊ポスト
《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
NEWSポストセブン
LUNA SEA・真矢
と元モー娘。・石黒彩(Instagramより)
《80歳になる金婚式までがんばってほしい》脳腫瘍公表のLUNA SEA・真矢へ愛妻・元モー娘。石黒彩の願い「妻へのプレゼントにウェディングドレスで銀婚式」
NEWSポストセブン
万博で身につけた”天然うるし珠イヤリング“(2025年8月23日、撮影/JMPA)
《“佳子さま売れ”のなぜ?》2990円ニット、5500円イヤリング…プチプラで華やかに見せるファッションリーダーぶり
NEWSポストセブン
次の首相の後任はどうなるのか(時事通信フォト)
《自民党総裁有力候補に党内から不安》高市早苗氏は「右過ぎて参政党と連立なんてことも言い出しかねない」、小泉進次郎氏は「中身の薄さはいかんともしがたい」の評
NEWSポストセブン