海外では、シリアスな役柄からコメディーまで、幅広く演じ分けることができる俳優を評価する風潮がある。アメリカで人気の俳優ランキング上位常連のトム・ハンクスは、その代表格だ。
実写の邦画としてアメリカで最も高い興行成績を収めたのは、役所が主演した『Shall we ダンス?』(1997年公開)。普通のサラリーマンが社交ダンスにのめり込んでいく様子をコミカルに、そしてハートフルに演じた役所の姿が印象的だった。
一方で、ブラッド・ピット(53才)主演の映画『BABEL』(2007年公開)で、妻を亡くし、耳が不自由で非行に走りがちな女子高生の娘を持つ父親役も好演。監督は「数シーンで観客の記憶に残る演技ができる俳優」と役所に賛辞を送った。
「渡辺さんも、もともと国内で活躍していたときは“カメレオン俳優”でしたが、海外進出後は、恵まれた体格と目力を生かした“オーバーな演技”が求められるようになり、オファーされる役柄が似てきてしまった印象があります」(前出・映画関係者)
あえてたとえるなら、役所はトム・ハンクス、渡辺はシルベスター・スタローンという声もあがる。
「役所さんは自宅に若手役者を招いて元女優の奥さんと一緒に食事を振る舞ったり、面倒見がいいことでも知られています。今の渡辺さんとは、そこも対照的ですね」(別の映画関係者)
※女性セブン2017年11月30日・12月7日号