カメラが仕掛けられていた建物とは、皇宮警察の関西の本部「京都護衛署」だった。皇宮警察とは、両陛下をはじめ皇族方の護衛や、各地にある御所・御用地・御用邸などの警備を専門に行う特殊な警察組織だ。関西地域を管轄する京都護衛署では、京都御所の警備はもちろん、桂離宮(京都市西京区)や修学院離宮(左京区)、遠くは奈良県の正倉院の警備にも当たっている。

「京都護衛署に勤めている皇宮警察官はおよそ100人。そのうち十数人が女性で、多くが30代までの若い女性とされています。皇宮警察は、全国の警察組織の中でも、女性職員の割合が全体の1割を超えた初めての組織です。女性を積極的に採用している理由は、昨今、皇族の大半が女性という状況なので、警護の都合上、女性警察官が多く求められているからです」(前出・皇室記者)

 それでも、女子更衣室に隠しカメラが仕掛けられていたからといって、「着替えの盗撮が目的」とは決めつけられない。なにせ皇族を守る警察の本部だ。警備の秘密情報が狙われている可能性も充分にあり得る。

「誰が隠しカメラを仕掛けたのか、慎重に調査が行われたそうです。もし外部からの侵入者がいれば、皇族の警備情報が盗まれるなどのさらなる大問題にもなりかねません。そこで、カメラはそのまま残し、誰が取りに来るのかを監視したところ、護衛署に所属する男性警察官が取りにきたので、その場で“御用”となったようです。“婦警の着替えシーン”の盗撮が目的のようでした」(前出・府警関係者)

 皇宮警察は、“皇族に関する事件”しか取り扱わないので、この盗撮案件は京都府警に通報され、捜査が進められているという。京都護衛署、所轄署ともに、「捜査中につき、詳しくはお話しできない」と回答した。

 約1年半後には、平成の世が終わり、御代がわりが行われる。新時代の幕開けの前に、陛下を守るべき皇宮警察官が起こしたモラル低き不祥事には、不安が募るばかりだ。

※女性セブン2017年12月14日号

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