沈没船は、水温や水圧などの諸条件から考えると、いまだに腐食せず、当時の姿をとどめていると調査チームは結論付けている。
当時の船は一説によると、最大で125mもの長さとされ、引き上げられれば世界初となり、歴史的な大発見となる。
また、艦隊は300隻以上で編成され、そのうちの5分の1の60隻が金、銀、陶磁器や絹のほか、他の国々から集めた象牙や高価な宝石、玉、海外の高価な装飾品を運ぶ宝物運搬船と伝えられるだけに、専門家や研究者以外にも、沈没船が再び姿を現すかどうかに注目が集まっている。
サウスチャイナ・モーニング・ポストは「この鄭和艦隊探検プロジェクトは習近平国家主席が提唱した『一帯一路』経済圏構想とリンクしている。一帯一路は『陸のシルクロード』と『海のシルクロード』を現代に復活させ、中国が二つのシルクロードを通る各国を経済的に開発するという国家的ビッグプロジェクトだが、鄭和艦隊の航路は『海のシルクロード』とほとんど一致しており、中国の経済圏構想を各国にアピールするとの思惑も働いているのは間違いない」と指摘している。