“慶應蔵”である『浦霞』の醸造元・佐浦の佐浦弘一社長はこう語る。
「“早慶戦”というと学生時代からの血が騒ぎます。酒質向上の原動力になり、良い切磋琢磨になっていると思います。『頑張っている蔵元は東京農大OBばかりではないぞ!』と早慶OBの蔵元でさらに日本酒を盛り上げたいですね」
一方、“早稲田蔵”である『獺祭』の蔵元・旭酒造の桜井一宏・代表取締役社長も熱い思いを語った。
「酒造りというのは自分たちの商品にプライドが掛かっています。お客さんに楽しんでいただきながら、“勝負”もできるのはすごく嬉しいこと。会場では早慶出身者で和気あいあいとしていますが、勝負は勝負なので勝ったら嬉しいし、負けたら悔しいという思いはかみしめていますね」
日本酒界の最強学閥を巡る争いはまだ過熱しそうだ。
※週刊ポスト2017年12月22日号