『わろてんか』の北村藤吉(松坂桃李)の姉・頼子として出ている西村亜矢子は、『マッサン』では料亭「若松屋」の若女将、『カーネーション』では木之元節子、『ごちそうさん』では、卯野め以子(杏)と激しく言い争う高山多江役でも話題となった。

 また、その『ごちそうさん』で、め以子の級友・野川民子を演じていた宮嶋麻衣は、ほかにも『ちりとてちん』『カーネーション』『純と愛 』『マッサン』『あさが来た』にも登場している。

『あまちゃん』の出演でも話題となった渡辺えりは、『おしん』『春よ、来い』『天うらら』『おひさま』と、多くの名作に出演。こうしたおなじみの顔ぶれがいると、安心感が得られるし、「見てみよう」という視聴意欲も湧く。

◆朝ドラの先輩としてアドバイスできる立場にある

 そんな朝ドラの常連がいることは、まだ演技経験の浅いヒロインにとってもうれしい効用があるという。
 
 徳永えりがあるインタビューで語ったところによれば、ヒロインの葵から、いろいろと相談されることがあるといい、役柄と自分自身の性格のギャップに悩んでいたときなども何かと励ましたりしているという。
 
 朝ドラは、スタッフがヒロインをサポートし、その成長を見守ると聞く。演者の側に朝ドラ経験者がいるということは、葵にとっても心強いのではないだろうか。
 
 毎回2000人を超える応募者が集まる、朝ドラのヒロインオーディション。これはおそらくドラマ界の中で、日本一厳しい審査なのではないだろうか。これまで挙げてきたような彼女たち「脇役」の活躍は、そんな主役ではなくても、陰で咲く大輪の花もあるということを教えてくれる。今後も、どの作品に、どんな役で出てくるのか注目していきたい。(芸能ライター・飯山みつる)

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