◆菟田美奈子(1988年12月15日生まれ、29歳)
プロ歴8年のベテラン。ダーツを始めてわずか5か月でプロテストに合格した逸材だが、過去に2回も精神的な原因などで突然ダーツが投げられなくなる“イップス”に悩まされたという。
「じつは去年のトーナメントでもイップスになってしまい、途中で右投げから左投げにして参戦しました。もともと両利きではあったので、周りのアドバイスも聞いて思い切って変えてみたら、なんとか結果を残せるまでになりました」(菟田)
現在、福岡在住。ツアーでは上位に食い込んで賞金を獲得できなければ遠征旅費もばかにならないとこぼす。
「それでも、自分が納得できる成績を収めるまではダーツを続けたいです」(菟田)
目指すのは、もちろんトッププロの座だ。
◆関根麻耶(1991年5月14日生まれ、26歳)
ダーツを始めて1年4か月、プロになって10か月のルーキー選手。中央大学理工学部を卒業し、本業はNECでシステムエンジニア(SE)をしているという“リケジョ”の関根。最近はテレビ番組で「9頭身美女」として紹介されるなど、まさに才色兼備な女性だ。
SEといえば残業の多いイメージが強く、ダーツの腕を磨く時間があるのかと思いきや、「平日の夜に時間を見つけて、行きつけのダーツバーに通っています」(関根)。
なかなか計算通りにはいかないダーツの世界で、どこまでレベルを上げることができるか。
◆坂口優希恵(1994年11月19日生まれ、23歳)
ハウスダーツは小学4年生のころからやっていたと話す坂口。高校生のときに見たソフトダーツのプロの技に強烈な刺激を受け、20歳になる年にプロライセンスを取得した。だが、プロになって以降は度々スランプも経験した。
「勝たなきゃという気持ちが強すぎて、実力を発揮できない年が続きました。これは自分の環境を変えなければダメだと思って、縁もゆかりもない大阪で暮らしてみることにしました。もともと自由人なので(笑い)」(坂口)
現在、大阪のドン・キホーテなどでアルバイトをしながら、空いた時間にダーツを投げ込む日々を過ごしているという。
今年はスランプも脱出しつつあり、東京に戻ってくる予定も立てているとか。
「ダーツは自分の一番好きなことで、趣味の延長として続けていますが、まだ全然仕事にはなっていません。尊敬するプロの人たちの教えも受けながら、もっともっとレベルを上げていきたいです」(坂口)
●撮影/内海裕之