スポーツ

相撲協会理事選 カギは「隠れ貴派」の存在と「無記名投票」

いよいよ注目の相撲協会理事選(写真/アフロ)

 大一番が目前に迫った。日本相撲協会の理事選が2月2日に行われる。貴乃花親方(45才)と相撲協会の昨年来の土俵外バトルの、まさに“千秋楽”。でも、新聞やテレビでは、理事選の対立の構図がいまいちわからないという人は多いはず。

 実際、スポーツ報知が「貴親方 理事落選危機」(1月29日付)と報じた一方、『真相報道バンキシャ!』(1月28日放送・日本テレビ系)で貴乃花親方は理事選について「なんにも決まってない」とニコニコの笑顔。貴乃花親方はピンチなのか余裕なのか、いったいどっちなの?

 理事の定員は10名。2月1日の受け付けで11人以上の立候補者が出れば選挙になる。理事選は親方全101名の投票なので、9~10票が当選ライン。報道で多い解説は「貴乃花一門の親方は11人なので獲得できる票は11票。だから貴一門から1人しか当選しない」というもの。

 だがこの見方は間違い。最大のポイントは、理事選が「無記名投票」で行われることだ。

「以前は記述内容をチェックされながらの投票でしたが、8年前から完全無記名、チェックなしになりました。親方は所属する各一門で推薦された候補者に投票すると思われていますが、無記名投票なら一門の候補者に投票しなくてもバレない。だから面従腹背や裏切りが可能なんです」(相撲ジャーナリスト)

 注目すべきは「隠れ貴派」の動向だ。

「角界の最大派閥・出羽海一門には親方が31人いますが、山響親方(元前頭・巌雄)や玉ノ井親方(元大関・栃東)は貴乃花シンパとみられます。貴乃花親方の“天敵”である八角理事長が所属する高砂一門でも、陣幕親方(元前頭・富士乃真)は長女が貴乃花親方の長男・花田優一さんと結婚し、心情的にも貴乃花に近いとされます」(前出・ジャーナリスト)

 つまり、貴乃花一門以外にも貴乃花親方を支持する若手親方が結構いるということ。

 貴乃花一門からは複数の立候補も噂される。この状況で投票になれば、アッと驚く結果になるかもしれない。ベテラン相撲記者も「直前までこんなに読めない理事選は初めてです」と興奮気味だ。

「“隠れ貴派”の親方がどれほどいるかわからず、票の行方がまったく読めません。フタを開ければ、雪崩を打ったように貴派が圧勝するかもしれない。他の一門の立候補者も、支持者のなかから離反者が出ないか気が気でなく、懸命に締めつけを行っています」

 大番狂わせは起こるか。

※女性セブン2018年2月15日号

関連記事

トピックス

物件探しデートを楽しむ宮司アナと常田氏
《祝!結婚》フジ宮司愛海アナ、結婚発表直前に見せていた「常田俊太郎氏とのラブラブ内見デート」 局内では「歩くたびに祝福の声」
NEWSポストセブン
豪華リフォームの要求が止まらない紀子さま(写真/時事通信フォト)
50億円改修工事が終わったはずの秋篠宮邸、はやくも新たな修繕工事の計画がスタート 宮内庁は工事の具体的な内容や価格などは明かさず 
女性セブン
墓に向き合ったTaiga
《桜塚やっくんの墓参りに密着》11回目の命日…女装研究家になった元バンドメンバーTaiGaの告白「やっくんの夢だった『武道館での歌唱』を叶えたい」
NEWSポストセブン
ツアーを終え、ロンドンに戻った宇多田ヒカル(2024年9月)
【全文公開】宇多田ヒカル、新パートナーはエルメスの店舗デザインも手掛けたグラフィックアーティスト ロンドンでひとときの逢瀬を楽しむ適度な距離感 
女性セブン
かつてバンドメンバーだった桜塚やっくんとTaiga(右)
【目の前で目撃】37歳で急逝・桜塚やっくんの命日に元バンドメンバーが墓参り 事故当日の詳細を初告白「悔やんでも悔やみきれません」
NEWSポストセブン
4月クールに『アンチヒーロー』で主演をつとめた長谷川博己
ドラマ『アンチヒーロー』で衣装に関する“200万円請求書”騒動 長谷川博己のオリジナルコート制作費をめぐってスタイリストと制作サイドが衝突か
女性セブン
佐賀空港を出発される愛子さま(時事通信フォト)
雅子さま「午後だけで4回もの休憩」不安視された22年ぶり佐賀訪問で初めて明かした「愛子さまとの私的な会話」
NEWSポストセブン
《防弾チョッキ着用で出廷》「フルフェイスヒットマン」は「元神戸山口組No.2」中田浩司組長だったのか 初公判で検察が明かした「2秒で6発の銃撃を浴びせた瞬間」
《防弾チョッキ着用で出廷》「フルフェイスヒットマン」は「元神戸山口組No.2」中田浩司若頭だったのか 初公判で検察が明かした「2秒で6発の銃撃を浴びせた瞬間」
NEWSポストセブン
ドキュメンタリー映画『Screams Before Silence』でインタビューに応じるアミット(映画の公式インスタグラムより)
《55日間のハマス人質日記》囚われた女性が語る地獄の日々「生理の時期を毎日確認されて…」【音楽フェス襲撃から1年】
NEWSポストセブン
10月8日、美智子さまは「右大腿骨上部の骨折」の手術を受けられた(撮影/JMPA)
美智子さま「大腿骨の上部骨折」で手術 待ち受ける壮絶リハビリ、骨折前より歩行機能が低下する可能性も
女性セブン
東北道・佐野サービスエリアの現在とは
《前代未聞のストライキから5年》激変した東北道・佐野SA「取り壊された店舗」名物「佐野らーめん」の現在、当時の元従業員が明かした39日間の舞台裏
NEWSポストセブン
カニエ(左)とビアンカ・センソリ(右)(Getty Images)
「ほぼ丸出し」“過激ファッション”物議のビアンカ・センソリが「東京移住計画」ラッパーのカニエ・ウェストと銀座に出没、「街中ではやめてくれ」の指摘も
NEWSポストセブン