トン氏が米国から香港行きの飛行機のファーストクラスに乗った際、隣の席にマードック氏が座っていたのも、中国側が仕組んだもので、トン氏は偶然を装って近づき、親しくなり、妻の座を得たという。
また、結婚後も当時のトニー・ブレア英首相やプーチン・ロシア大統領との関係を取りざたされ、これも中国スパイとしての行動だったなどと報じられたこともあるが、その情報の出どころはマードックサイドだったとみられている。
このようなことから、今回の改めてのスパイ説を報じた香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」の書き込み欄には「マードックがオーナーであるWSJが報じたことで、疑惑は作られたものか、真実なのかという見分けがつかなくなったのは間違いない。いずれにしても、ウェンディさんがホワイトハウスを動かすだけの力があるとは思えないのだが…」などとスパイ説を疑問視する声も投稿されている。