ライフ

日本初ヴィトン購入者は板垣退助か シリアルナンバーで判明

板垣が持ち帰ったトランク(個人寄託/高知市立自由民権記念館保管)

 日本人の暮らしが一新した明治維新から150年。この明治期は、数々の「日本初」が生まれた。維新の時代に活躍した英傑たちの「日本初」を紹介する。

●板垣退助──ルイ・ヴィトンの鞄を日本人で初めて購入

「板垣死すとも自由は死せず」の名台詞で知られる自由民権運動家・板垣退助が、フランスの高級鞄ブランドであるルイ・ヴィトン社の製品を日本で初めて購入した人物なのではないか、との説が浮上したのは昨年のこと。パリ本店の購入記録によれば、1883年1月9日に「Itagaki」なる人物が同社のトランクを購入しており、そのシリアルナンバーと板垣の子孫が保管していたトランクのタグの番号が同じであることが新たに分かったのだ。

 板垣は、明治15(1882)年11月から翌年6月まで立憲政治の現場を視察するために渡欧している。

「板垣は渡航先で100冊もの関連文献を購入しています。トランクを購入したのはそのためでしょう」と語るのは、高知市立自由民権記念館の筒井秀一館長。

 これまでルイ・ヴィトンの鞄を初めて購入した人物とされてきたのは、板垣とともに自由民権運動に参画し、視察のための渡欧にも同行した後藤象二郎。後藤が同月30日に購入したとの記録が残されていたからだ。

 なお、板垣や後藤よりもさらに古い購入記録もあるが、現物が見つかっていないため、記録と現物で確認が取れるもののなかで最初の購入者が板垣ということになる。

 板垣の持ち帰ったトランクはスペイン王室御用達モデルだった。蓋の表側に「ITAGAKI」と大きく印字され、内側に装着できる整理用のトレイも残っている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
警視庁がオンラインカジノ店から押収したパソコンなど(時事通信フォト)
《従業員や客ら12人現行犯逮捕》摘発された店舗型オンカジ かつての利用者が語った「店舗型であれば”安心”だと思った」理由とは?
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
看護師不足が叫ばれている(イメージ)
深刻化する“若手医師の外科離れ”で加速する「医療崩壊」の現実 「がん手術が半年待ち」「今までは助かっていた命も助からなくなる」
NEWSポストセブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
キール・スターマー首相に声を荒げたイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
《英国で社会問題化》疑似恋愛で身体を支配、推定70人以上の男が虐待…少女への組織的性犯罪“グルーミング・ギャング”が野放しにされてきたワケ「人種間の緊張を避けたいと捜査に及び腰に」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン