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2018.02.27 11:00  週刊ポスト

辣腕弁護士も死亡事故 高齢ドライバーと自動運転への教訓

 元レーシングドライバーで自動車ジャーナリストの桃田健史氏が解説する。

「一般的に自動ブレーキと呼ばれているものは、“停止して衝突を回避する機能”ではなく、“速度を低減して、衝突の被害を抑える機能”です。したがって、低減できるスピードを超えて走行している場合は停止できない。たとえば速度低減量40キロの場合、100キロで走行していたら、検知後に60キロまでは落ちるということです」

 高輪警察署は「石川さんはアクセルとブレーキを踏み間違え、さらにアクセルを踏み込んでしまったようだ」と説明していると報じられており、「100キロ以上のスピードだった」という事故の目撃者証言もある。

 だとすれば、自動ブレーキが作動しても時速40キロ~60キロまでしか減速されず、衝突時に重大事故となることは避けられない。自動ブレーキの作動条件も状況によって変わってくる。

「詳細を把握していないので今回(石川氏)の事故について言及できませんが、自動ブレーキが作動する条件であっても、ドライバーがアクセルを踏み込んだり、ハンドルを切ったりした場合は、ドライバーの意思が優先されます」(トヨタ広報部)

 一方、安全装置にはペダル踏み間違えを防止する機能もある。

 ただしこの機能は、「駐車場などでの停車時や低速走行時を想定したもので、車の進行方向に障害物を検知した場合にエンジン回転数を下げるという仕組みです。踏み間違いをした場所が障害物のない道路上であれば作動しません。作動したら、走行中に強制的に急ブレーキをかける状態になり、むしろ危険です」(前出・桃田氏)という。

 つまり、石川氏の状況では、踏み間違いがあったとしても防止できないということになる。各自動車メーカーがCMなどで表示しているように、安全装置はあくまで「補助」でしかないのである。

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