安全対策面では、地震時の緊急ブレーキ性能が向上。加えて駆動システムの小型化によってバッテリー(小型・大容量のリチウムイオンバッテリー)を搭載できるようになり、長時間の停電時にも安全な場所に列車を自力走行できるうえ、これまで停電時には使用できなかったトイレも使えるようになった(東海道新幹線のトイレの“流す”機能には電気が必要なため)。今後、N700S系列の車両で統一されれば、異常時のダイヤ回復も容易となり、利用者にとっては大きな安心感も生まれる。
N700Sは2020年度の営業運転開始を目指す。1964年、東京五輪の時に「0系」が走ったように、再び東京五輪の年に“夢の超特急”が走り始める。
取材・文■白川淳
※週刊ポスト2018年5月4・11日号