スポーツ

大谷 ルース以来の「10勝・10本」に黄信号、早く補強を!

監督が方針変更か(時事通信フォト)

 投打にわたる大活躍により、投手・野手両部門でのオールスター出場も現実味を帯びる大谷翔平。ツインズ戦登板から2日後の5月15日、大谷は対アストロズ戦において今季初めてとなる「2番・DH」で出場し、本来は2番のトラウトを1番に回した。リーグMVP2度のトラウトの“代役”を任せるのだから、ソーシア監督が打者・大谷に寄せる信頼は高い。しかし5月12日、ソーシア監督はメディアに向かってこう漏らした。

「ショウヘイには中6日ではなく、中5日で投げられるようになってもらいたい。今すぐに投げさせるわけではないが、いつかはできると思う」

 大谷がエンゼルスを選んだのは、「日本ハム時代と同じ中6日登板を前提とした二刀流」を容認したからだとされているが、MLB研究家の福島良一氏はこう見ている。

「ソーシア監督としては、打者・大谷をカバーできる選手はいるが、投手・大谷の代わりはいないと考えている。本音では、大谷には投手に軸足を置いてやってもらいたいはずです。シーズンが終盤に近づくにつれ、今後はますますその流れは強まるでしょう」

 もし、なし崩し的に「投手中心の二刀流」にスライドしてしまえば、大谷がエンゼルスを選択した意味はなくなってしまう。そのうえ、現状のような「100球制限」によって、不安定な中継ぎに勝ち星を潰されてしまっては、達成確実と思われていたベーブ・ルース以来100年ぶりの「10勝・10本」も、危うくなってしまうかもしれない。現地記者がいう。

「エンゼルスの慢性的な投手不足は、大谷をフル回転させて解消できるようなものではない。一刻も早いタイミングで大物クローザー獲得に乗り出さないといけないでしょう。今年は幸い、負けが込んで早くも優勝戦線を離脱したチームが少なくない。大谷の二刀流の成功は、エンゼルスのフロントの補強の行方にかかっています」

 チーム事情によって、大谷の二刀流に傷がつく──そんな事態だけは避けてほしいものだ。

※週刊ポスト2018年6月1日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
宮城県栗原市でクマと戦い生き残った秋田犬「テツ」(左の写真はサンプルです)
《熊と戦った秋田犬の壮絶な闘い》「愛犬が背中からダラダラと流血…」飼い主が語る緊迫の瞬間「扉を開けるとクマが1秒でこちらに飛びかかってきた」
NEWSポストセブン
高市早苗総理の”台湾有事発言”をめぐり、日中関係が冷え込んでいる(時事通信フォト)
【中国人観光客減少への本音】「高市さんはもう少し言い方を考えて」vs.「正直このまま来なくていい」消えた訪日客に浅草の人々が賛否、着物レンタル業者は“売上2〜3割減”見込みも
NEWSポストセブン
全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン