家では5歳の息子と3歳の娘のよきパパとして、電動自転車の前後に子どもを乗せ、保育園へと送っていく。
「すべてカミさん任せにしていて、僕ができることはそのぐらいですから。雨の日は車で送るけど、自転車のほうが子どもたちと長く喋れますしね」
帰宅後、子どもが寝たあとには、やはり映画を観る。勝新太郎の「座頭市シリーズ」、森繁久彌の「社長シリーズ」と観たい映画はまだまだ山積みなのだ。
「娯楽が少なかった昔は、役者さんも映画会社も1本にすごくエネルギーを注いでつくっていたと思うんです。だから、京都の撮影所などでその時代を知る役者さんや結髪さんから話を聞くと、たまらなく楽しいんです」
映画や演技に尽きない好奇心を抱える高橋だが、これからトライしたいのは、意外な分野だった。
「伊東四朗さんや三宅裕司さんがやられていますが、僕なりのテイストでとにかく笑いをとるエンタテインメントの舞台をやってみたい。舞台には怖いところもあるけど、30年間続けてきて、やっぱりあのお客さんを前にしたときの“生”の感じに病みつきなんです」
■たかはし・かつみ/1961年、新潟県三条市生まれ。1987年劇団「離風霊船」に入団。1998年から『ショムニ』シリーズに出演し注目を集める。2002~2012年、『トリビアの泉』で司会を務める。その後、『龍馬伝』『梅ちゃん先生』など話題のドラマに出演する一方で、年に数回の舞台に出演。2015年より『直撃LIVE グッディ!』の司会者に。
●撮影/江森康之 取材・文/喜志一公
※週刊ポスト2018年6月22日号