「例えば定期的に祖父母が孫を預かって『お泊まり』させるのは、孫の置かれた環境を観察するのに効果的です。親たち抜きで“どんなご飯が好きなの?”“好きな遊びは何?”“休みの日はどうすごしているの?”などと質問するだけで、孫の普段の姿が見えてきます。
その間、育児から解放された両親が息抜きでき、夫婦で落ち着いて話し合うこともできるというメリットもあります」(石割氏)
68歳男性・Aさんは、娘から5歳の孫を預かったとき、気になる言葉を聞いた。
「最近、お母さんがお父さんとケンカするの」
心配して娘に話を聞くと、口から出てくるのは夫の愚痴ばかりだったという。
「旦那が忙しくて、平日どころか土日も家にいない状況。娘もパートに出ていて、仕事と育児で相当なストレスがあることがわかりました。たまに旦那が帰ってきても寝てばかりだから、つい文句を言ってしまうという。
それ以来、『子育てで大変だろうから、たまには夫婦で旅行でも行ってきなさい』と娘を促し、定期的に孫を預かるようにしました」(Aさん)
空き部屋などの事情で「お泊まり」が難しければ、保育園・幼稚園の送り迎えを買って出るだけでも効果はある。