〈黒酢に含まれる酢酸は、高濃度のものを摂取すると中毒を起こす可能性がある。30%酢酸を約100ml摂取した後、激しい腹痛と嘔吐、著明な溶血尿が認められ、その後無尿、呼吸困難、播腫(はしゅ)性血管内凝固症候群(血管内に血栓が多発することで臓器障害などを起こす)になった〉
一般的な黒酢飲料の酢酸濃度は15%程度のものが多いが、濃縮タイプのものを薄めずに飲むと、そうした症状を引き起こす危険性が生じる。健康食品は、賢く使えば健康を促進する手助けとなる。しかし、過剰摂取によるリスクや副作用に関する知識がないと、逆に自らの健康を損ねることにもなりかねない。
どの成分にどんな効果とリスクがあるのかを把握して、自分の体の特性と相談しながら賢く摂取したい。
※週刊ポスト2018年6月29日号