今季のDeNAは正捕手を固定できてない。高城、嶺井は打率1割台、現在二軍の戸柱恭孝は1割未満と打撃面で抜きん出る選手もおらず、相手投手を楽にさせてしまっている。
「現在は高城と嶺井の捕手2人制ですが、昨年のように3人制に戻したほうが得点力は上がると思います」(同前)
6月27日の対阪神戦では、8回裏に大和のタイムリーで3点差に迫り、なお1死二、三塁の場面で途中からマスクを被っている高城俊人に打席が回るも、セカンドフライに倒れた。6月29日の対広島戦では、8回裏に神里和毅の3ランで4対4の追い付き、なお2死満塁のチャンスを作る。ここで先発マスクを被った高城に代わって途中出場の嶺井に打席が回るも、遊ゴロに倒れた。いずれも、中盤のチャンスで代打を送っていたため、終盤の勝ち越し機に1割台の捕手に託さないといけない場面が生まれたのだ。
「打撃力のある正捕手がいれば2人制で何の問題もないですが、今は試合の中盤で代打を出さなければならない程、ラミレス監督自身も捕手陣の打撃には期待していないのが現状。29日は結果的にサヨナラ勝ちしましたが、広島の緒方孝市監督が8回に大乱調となったジャクソンを意地でも変えなかったため、8回に代打を出せればその時点で勝ち越せた可能性もあったのではないでしょうか」(同前)
2位以下が混戦のセ・リーグでDeNAが広島への挑戦権を奪うには、昨年のポストシーズンで“神采配”と称えられたラミレス監督の手腕に懸かっている。