「麻原死刑囚」と言った時も顔の左側だけが微妙にひきつったように歪む。それ以外にも執行に関する話題になると、一瞬だが顔の左側をひきつったように微妙に歪ませた。本音と建前が違う時、人の表情は左右非対称になると言われている。特に左側は要注意だ。感情を司る右脳の影響から、左側の方が微妙な表情が表れやすいのだという。

 何度も「麻原」と呼び捨てにはするが、次の言葉が出てくるまでに一拍分の微妙な間が開く。「特段の思いはない」と言いながらも、そんな微妙な間から、何らかの思いや感情が心の中で動いているように思えてくる。答え終わると口元に力を入れて動かしたり、何度も口を開け閉めしていた。不安なのか、どこか落ち着かない感じなのだ。

 そして、彼はなぜ今もまだ、松本死刑囚を「麻原」と呼ぶのだろうか?

 話し方は淡々として感情がなく平板。どこかよそよそしく、感情を抑圧しているように感じられる。自分の感情が出てしまうことを恐れ、感情に飲み込まれないようにあえて淡々と話しているのか、もしくは記者たちに突っ込まれないように単調に話しているのか…? 表情も乏しく、まるで自分の気持ちや感情を表に出さず、心の中にため込んでいる「受動的攻撃者」のような印象さえ受ける。

 善意の宗教者のように、静かに穏やかに丁寧に話す上祐氏なのだが、確証バイアスにひきずられているとわかっていても、その姿を素直に信じることはやはり難しかった。


関連キーワード

関連記事

トピックス

オフの日は夕方から飲み続けると公言する今田美桜(時事通信フォト)
【撮影終わりの送迎車でハイボール】今田美桜の酒豪伝説 親友・永野芽郁と“ダラダラ飲み”、ほろ酔い顔にスタッフもメロメロ
週刊ポスト
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン