「ゲリラ豪雨や突風、竜巻、落雷などは積乱雲の発達が影響しているものですので、突然暗くなったり、冷たい風が吹く、などの前兆があることが多い。これらを感じ取ったら土砂災害の恐れのない頑丈な建物に避難するなど身の安全を確保しましょう」

 雨量の目安を知っておくことも身を守ってくれる。

「気象庁が定めている体感による雨量を覚えておきましょう。たとえば『バケツをひっくり返したような雨』は時間雨量30~50mm、『滝のようにゴーゴー音をたてて降る雨』は50~80mmとなっています。時間雨量30mmから警戒が必要で、50mmになると道路が冠水すると想定した方がいい」(前出・国崎さん)

 地下街などにいるときは外の様子に気づくことができず、避難の遅れにつながる。

「万一に備えて、スマートフォンのアプリを入れておくことをおすすめします。私が使っているのは『雨ですかい?』という無料アプリですが、雨が降る場所や時間などを通知してくれるものです」(前出・国崎さん)

 このような異常気象は日本に限ったことではないという。地球物理学者で武蔵野学院大学特任教授の島村英紀さんはこう分析する。

「地球物理学の世界では、温暖化によって気象は狂暴化する、というのが定説。温暖化によって全世界で異常気象が起きています。特に海水温の上昇が大きな問題を引き起こします。季節風や大陸風の影響を受けやすく、しかも海に囲まれている日本は、特に温暖化による気候変動が大きいと考えられます。今後も、今までに経験したことのないような異常気象が起きる可能性は否定できません」

 西日本豪雨では「今までこんなことは起きなかったのに」という被災者の声が多く聞かれた。あなたの身にもそういった予想もしえない災害が降りかかることだってある。地球から引っ越すわけにはいかないだけに、いつどこで起こるかわからない災害への備えが必要だ。

※女性セブン2018年8月9日号

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