また、彼らは渋滞の予測だけを行っているわけではありません。渋滞を緩和する対策を考えるのも彼らの仕事。渋滞がなぜ発生するのか、どこで発生するのか、いつ発生するのかといったことを常に考えているのですから、逆に渋滞を緩和する方策もわかるというわけです。
たとえば、最近、よく目にする道路わきの「速度回復をお願いします」という看板。これが渋滞緩和の方法のひとつ。
渋滞は、ドライバーが気づかぬような、ごくわずかな上り坂で発生しがちです。坂に気づかないために徐々にスピードが落ちると、後続車は、さらにスピードを落とす必要があり、後ろに行くほど遅くなって、最後には渋滞となります。それを防ぐために、スピード低下を防ぐ注意喚起のが「速度回復をお願いします」という看板です。
また、渋滞が頻繁に発生する場所の走行レーンを変更して、渋滞しにくいように考えるのも渋滞予報士の仕事です。毎日のように高速道路を走っていると、意外と走行レーンは変わっていて、渋滞対策が行われていることに気づきます。
もちろん予測した結果をアピールするのも渋滞予報士の重要な仕事。ぜひとも彼らの予測を上手に利用して、渋滞発生を減らしてみましょう。渋滞の予測確率は落ちてしまいますが、彼らにとって渋滞が少なくなるのは本望ですから、きっと喜んでくれるはずです。