スポーツ

女子体操パワハラ問題で掘り返される30年前の「塚原採点」

30年前の悪夢に”宙返り”か(時事通信フォト)

 コーチに暴力を受けたはずの女子選手が「パワハラだとは感じていない、コーチを辞めさせないでほしい」と訴え、むしろコーチを処分した日本体操協会から「パワハラを受けた」と告発した──体操リオ五輪代表の宮川紗江選手(18)をめぐる騒動は、8月29日の会見であらぬ方向に飛び火した。

 宮川選手が告発した相手は、日本体操協会副会長の塚原光男氏と、妻で女子強化本部長の千恵子氏。2人に呼び出され、千恵子氏から「(暴力を認めなければ)五輪に出られなくなる。私なら100倍教えられる」などと言われ、「怖かった」と主張している。

 塚原氏といえば、五輪で5つもの金メダルを獲得したレジェンドで、同じく元日本代表の千恵子氏とともに、長く体操界のトップに君臨してきた。

 だが、実は過去にも、塚原体制に対する選手の不満が爆発したことがある。体操協会の関係者が明かす。

「塚原さんが女子競技委員長、千恵子さんが女子ナショナル強化部長をしていた1991年の全日本選手権で、女子選手が47人棄権するという大量ボイコット事件があったんです。『2人が指導する朝日生命体操クラブの選手たちだけ、採点が他の選手に比べて甘すぎる。審判員を代えてほしい』と訴えたんです。このボイコットを受けて、塚原さんは一時、委員長辞任に追い込まれました」

関連キーワード

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン