ライフ

『グッド・ドクター』医療監修者による「発達障害」チェック表

『グッド・ドクター』医療監修者の西脇俊二さん

 山崎賢人主演、『グッド・ドクター』(フジテレビ系)が話題だ。山崎が演じる小児外科の研修医・新堂湊は、発達障害の一種である「自閉症スペクトラム障害」である。湊は生きづらさを感じながら、患者に正面から向かっていく。

 その『グッド・ドクター』の医療監修を務めるのが、ハタイクリニック院長で精神科医、自身も発達障害である西脇俊二さん(56才)だ。

 第1話に印象的なシーンがあった。入院中の子供に“いつになったら退院できるの?”と聞かれた湊は「退院はできません」と直球で答え、質問した子供、そして、側にいた先輩医師を戸惑わせた。

「相手の気持ちを推し量ってマイルドな表現をする、ということができません。人に対し“太りましたね”“化粧が濃いですね”と直球で言ってしまうのもそうです。事実や正論であっても、言わなくてもいいことを言ってしまい、相手の気持ちを害してしまう。空気が読めない、物言いが失礼だと言われることが多い人は、発達障害、またはそのグレーゾーンかもしれません」(西脇さん・以下「」内同)

 また、家事も得意ではない。

「特に片付けや掃除が苦手で、決して怠けているわけではないのに、部屋が散らかりがちです。料理もあまり得意ではありません。頑張って作っても、量が多すぎたり、そばにミックスベジタブルを合わせるような、バランスの悪いオリジナルメニューを作ったりします」

 ドラマでは、湊はいつもおにぎりを食べているが、これにも裏付けがあるという。

「味覚や嗅覚、聴覚などの五感が過敏なので偏食の人が多いんです。私も大学生になるまで寿司を食べたことはありませんでした。子供の頃に寿司が出ると、その横で焼き肉を1人で食べていました。ケーキも気持ち悪く、自分の誕生日にも食べませんでした」

 KY、家事が苦手、偏食──ほかにも、発達障害の中でも特にアスペルガー症候群には、同時に複数のことができない、小さな物音に敏感、何かに没頭すると時間を忘れるなどがあるという。

 以下のセルフチェックの結果、「発達障害かも」と思った人も、悲観する必要はない。自覚すれば、改善の余地はいくらでもあるからだ。

 西脇さんは、「3つのことに取り組むように」とアドバイスをする。まずは、人に期待しすぎないこと。

「人間関係のストレスは、相手、それから自分に期待し、裏切られることで生まれます。ようするに、完璧主義がストレスを生むので自分、他人への期待を手放すことです」

 それから、自分よりも他人を満たすこと。

「人間というのは自分を認めてもらいたい生き物なので、相手の承認欲求を満たすことが大事。“私はあなたを大事に思っています”、“あなたは私にとって必要な人です”と行動や言葉で相手の自己重要感を満たすことを意識します。人は自分の自己重要感を満たしてくれる人を必要とするので、まずは自分より他人を満たすようにしましょう」

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
「救急車と消防車、警官が来ていた…」遠野なぎこ、SNSが更新ストップでファンが心配「ポストが郵便物でパンパンに」自宅マンションで起きていた“異変”
NEWSポストセブン
モンゴルを訪問される予定の雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、「灼熱のモンゴル8日間」断行のご覚悟 主治医とともに18年ぶりの雪辱、現地では角界のヒーローたちがお出迎えか 
女性セブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
「『逃げも隠れもしない』と話しています」地元・伊東市で動揺広がる“学歴詐称疑惑” 田久保真紀市長は支援者に“謝罪行脚”か《問い合わせ200件超で市役所パンク》
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン