「もともと彼らは“芸人が好きな芸人”で、玄人好みの漫才師です。お笑い好きの間ではかねてから『お笑いが本当に好きなら、金属バットの笑いが分かるはず』という空気もありました。地上波ではなかなか見られないタイプの漫才をするので、今回まさかM-1で敗者復活戦まで上がってくるとは思わなかった。完全に嬉しい誤算でしたね。
出番順抽選会でネームカードに『トム・ブラウン』と書いてボケたり、ネタ後のインタビューでみちょぱ(池田美優)にバキバキの目つきでガラ悪く絡んだりと、最高でした(笑い)。このくだりはリアルタイムでツイッターがかなりバズっていましたね」(Bさん)
また、日頃から劇場に足を運び、“お笑い大好きおっさん”を自称するハガキ職人の男性Cさん(44歳)は次期ホープをこう予想する。
「今回、準決勝までできる限り足を運びましたが、M-1ファンを盛り上げたコンビはたくさんいたと思う。まずは劇場ウケが高い『プラス・マイナス』は、ラストイヤーということもあり我々に感動を与えてくれました。敗者復活戦常連の『さらば青春の光』は超絶技巧派のコント師ですが、今年で『キングオブコント』から卒業を表明していただけにM-1でも注目が集まった。漫才もコントもこなす才能には毎年脱帽します。
準々決勝、準決勝の会場を盛り上げたのは『インディアンス』。今年、一気にファンが増えたであろうコンビは『たくろう』ですね。また2017年に比べて大きくレベルアップしたと思ったのは『東京ホテイソン』と『マヂカルラブリー』。準々決勝ではどちらも会場が大爆笑でした。また関東では数年前まで無名のダークホースだった『ニッポンの社長』も、僕のようなおっさんが“ジワる”漫才をしてくれるので、今後知名度が上がれば跳ねるはずです」(Cさん)
平成最後の漫才頂上決戦で、平成生まれの漫才師「霜降り明星」が頂点に輝いた。だが、今回は残念ながら決勝には残れなかったグループの中にも次世代のチャンピオン、そしてお茶の間のスターが隠れている。これからどのコンビに注目するか、劇場に実際に足を運んでその目で確かめてほしい。