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台湾の李登輝元総統が自宅で転倒し長期入院 政局に影響も

 さらに、糸満市で24日に行われた第二次世界大戦で犠牲になった台湾出身の戦没者慰霊祭に出席し、講演の途中で涙声になりながら「われわれの生きる平和で安定した環境は決して当然のごとく与えられたものではない」とも述べた。

 このように積極的に活動してきた李氏だが、毎年冬には軽度の肺炎や発熱、下痢などで入院しており、一時的にせよ、体調が芳しくない状態が続いている。とくに、「椎骨動脈の閉塞」は悪化すると脳梗塞、脳出血などの疾患につながる可能性もあるため、「医師団は慎重に病状を見極めている」と関係者は明かしている。

 李氏は以前、記者会見で、「台湾最高峰の玉山(旧称『新高山』)に登りたいが、体調が許さないので、自分の死後、荼毘にふされた後、骨灰をまいてほしい」として自らの死に言及するなど、台湾内で大きな反響を呼んでいた。

 同関係者は「李氏はいまだに、台湾独立派グループに大きな発言力を有しており、2020年初頭の台湾総統選挙にも一定の影響を及ぼすとみられている。とくに、先月の統一地方選挙での民主進歩党(民進党)の大敗を受けて、蔡英文総統が民進党主席を辞任していることからも、李氏にもしものことがあれば、台湾の政治情勢に及ぼす影響も無視できない」と指摘している。

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