芸能

斉藤由貴「多様性がキーワード。ひと色ではない女性になる」

「スケバン刑事」から34年

 この日、私服で現われた斉藤由貴(52)はハイヒールを履いていた。自然体なイメージからはかけ離れた攻めたピンヒールが、スカートの裾からちらりと姿を覗かせ艶めかしく存在感を放つ。

「このお仕事を始めてから基本的にハイヒールを履くようにしているので、これが普通。7センチ以上の高いヒールに足を通すと気持ちがシャキッとするんです」

 きけば部屋着では膝上の丈の服を着ることもあるのだとか。

「特に夏は暑いので短めのものを頓着せず着てしまうのですが、家族にやめてと言われて、だって暑いからって(笑い)。長女がまだ小さい頃には『お母さんぽくないよ』なんてね……」

 そう言うとふいに俯いて押し黙り、大きく見開いたその瞳を潤ませる。

「長女は大学生になって離れて暮らすようになったので、“あぁ、そんなふうに一緒にいたなぁ”なんて思い出したら、ふと懐かしくなっちゃって」

 まるで芝居を観ているかのような予測不能な感情の揺れ動きに、自然と引き込まれる。今月10日にスタートする新ドラマ『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)のキャスティングも、斉藤独特の「何を繰り出してくるか全く読めない変幻自在」な個性が鍵を握ったようだ。

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