「死生観」は国籍や人種、民族を超えて誰もが関心を抱くテーマだ。ケーガン教授の著書が日本や韓国、欧州でも読まれているのは、その哲学的アプローチの説得性と普遍性が非常に高いからなのだろう。
著書はこう結ばれている。
〈本書を通して、みなさんがそれぞれ死と向かい合ってくれたなら、私にとって幸せなことである〉
死を不快なものとして思考から遠ざけない。そうすることで、生の意味と幸せを知ることに近づくというメッセージなのだ。
●取材協力/高濱賛(在米ジャーナリスト))
※週刊ポスト2019年1月11日号