〈26年近く前に皇太子殿下との結婚が決まりました時から、天皇皇后両陛下には、私を温かく迎え入れて下さり、今日まで変わることなく、広いお心でお導き、お見守り下さいましたことに、心から感謝申し上げております。
(中略)両陛下が、大きな責任を担われながら、どれ程深く国民の幸せや国の安寧を願われ、お力を尽くしていらっしゃったかということを改めて思い、敬意と感謝の気持ちで一杯になります〉
同文書では今後についても言及されており、そこには強い決意が感じられた。
〈これまで両陛下のなさりようをお側で拝見させていただくことができました幸せを心の糧としながら、これからも両陛下のお導きを仰ぎつつ、少しでも皇太子殿下のお力になれますよう、そして国民の幸せのために力を尽くしていくことができますよう、研鑽を積みながら努めてまいりたいと思っております〉
その思いを胸に雅子妃のお出ましは増えていき、マスコミ対応にも大きな変化が現れるようになった。
「ご療養に入られてから何年かは、撮影が禁止されることもありましたが、昨年夏のご静養先の須崎では、御用邸に隣接する三井浜を皇太子ご一家が歩いて記者団の質問に答えられたのです。また、プライベートな空間である、御用邸敷地内を散策されるご様子の取材許可も下りました。これは初めてのことでした」(宮内記者)
昨年11月に、雅子妃は15年ぶりに秋の園遊会の全行程に皇太子殿下とご一緒にご出席された。両陛下が主催する最後の園遊会であった。今年の春の園遊会は行われないため、次の園遊会は新天皇、新皇后の主催となる。雅子妃は約1800人もの招待客と2時間近く過ごされた。