■ジジ活女性の出現
 セックスにまつわるテクノロジーの進歩だけでなく、日本人の性の動向も変化の兆しが見えます。総務省の統計によれば来年、50歳以上の女性人口がそれ以下の年齢の人口を追い抜きます。女性の2人にひとりが50歳以上になるのです。

 そうなると閉経を迎えた単身女性の貧困問題が危惧されます。そうした高齢女性の間で70~80代の高齢男性を対象に「パパ活」ならぬ「ジジ活」が出現すると考えられます。パパ活と違い、金銭だけでなく、老親や男性自身の介護、さらに看取りまでを見返りの条件にして交際を持ちかける、というケースが増えそうです。

■高齢アダルト難民増加
 中高年男性が主な購買層だったコンビニの成人向け雑誌が8月で販売中止されます。このように今後アナログな成人向け媒体が店頭から消えていくと、ネットを使えない層の「アダルトコンテンツ難民化」が進みます。

 今後、東京五輪のような国際的イベントの影響で、成人誌と同様に社会から淘汰される既存のアダルトコンテンツは増加するはずです。高齢者が性的貧困に陥ることの影響で、新たな性風俗の形態が誕生することも考えられますが、法規制や自主規制によって消えるジャンルや業種は増えるでしょう。

■女性向け性風俗の流行
 日本家族計画協会の2015年の調査で、夫婦の44.6%がセックスレスという結果があります。この背景には、育児と介護の「ダブルケア」に追われる夫婦の問題があります。生活時間の大半が奪われ、さらには長時間労働により、夫婦の時間が取れずセックスレスになる夫婦が増加するのです。近いうちに50%を超えることが予測されます。

 そこで気になるのは妻の立場です。夫=男性は、女性に比べ性的な欲求を解消する選択肢は広いですが、女性側はどうなるでしょう。私は女性向け風俗に妻たちが駆け込むのでは、と考えます。現在も女性向けの性感マッサージが増加中ですが、女性が性欲を満たすためのサービスの種類、選択肢の幅は、今後より広がっていくことでしょう。

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