■緊急避妊ピルの市販化
私にとって、平成は「ネオ昭和」。昭和時代からの性のタブー視や偏見をズルズル引きずって来てしまった印象があります。ポスト平成のセックスを考える上で必要なのは「性教育の充実」です。個人と社会の性に関する知識と理解=リテラシーが上昇すれば、性に関する社会課題の解決が容易になります。
最近話題になっている「緊急避妊ピルの市販化」についても、市販化が妨げられてきた背景の一つに、女性の性に対する昭和的=旧時代的な偏見があります。性教育の充実によってそうした偏見を消し去ることができれば、未来の社会では当たり前のように緊急避妊ピルを薬局で買えるようになるはずです。
【プロフィール】さかつめ・しんご●1981年、新潟県生まれ。東京大学文学部卒。一般社団法人ホワイトハンズ代表理事。著書に『セックス・ヘルパーの尋常ならざる情熱』(小学館101新書)など。最新刊『未来のセックス年表2019-2050年』(SB新書)が発売中。
取材・文■PAD
※週刊ポスト2019年3月15日号