だが、その直後に「海外輸出向けに、ハードコア作品に出てほしい」との申し出を受け、それではファンを裏切ってしまうと思い、1980年に引退した。そして第二の人生に選んだのは、なんと「ミニコミ誌の編集長」だった。

「大学生の方々にたくさん応援していただいて、その恩返しをと思ったんです。それで大学生の生活に便利な情報を発信する『カレッジ・コミュニティ』というミニコミ誌を、かれこれ28年ほど発行し続けたんですよ。編集長と言っても、私は雑用とかイラストを描いたりしたくらいですけど、大学の図書館などに置いてもらえて、少しは恩返しになったかなと思います」

 2011年に同誌を休刊してからは、趣味のテニスを楽しむなどマイペースな毎日。ちなみに、今も独身のままである。

「女優の時から私はガードが固いんです。自分の生活のリズムが大事なので、仕事が終わったらどこにも寄り道せず、まっすぐ家に帰るという毎日。極端な話、カラミは撮影の中だけで、みたいな生活でしたよ(笑い)」

 還暦を過ぎて、健康の秘訣は「生姜茶」だそうである。

【プロフィール】はら・えつこ/1956年4月1日、新潟県生まれ。1976年に『平凡パンチ』でグラビアデビューし、同年に大蔵映画のピンク映画に出演。間もなくロマンポルノに活動の場を移すと、圧倒的な人気を獲得。1980年にロマンポルノを引退し、以降はミニコミ誌発行に専念した。

取材・文■石田伸也 撮影■山崎力夫

※週刊ポスト2019年5月3・10日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン