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アリババのジャック・マー会長 長時間労働支持発言が炎上

実質的な謝罪に追い込まれた(AFP=時事)

実質的な謝罪に追い込まれた(AFP=時事)

 中国のネット通販最大手、アリババ集団の創業者、馬雲(ジャック・マー)会長が午前9時から午後9時まで、月曜日から土曜日までの6日間働くという「996システム」を社員に強制するような発言を行った。これにより、ネット上で「アリババはブラック企業だ」などと批判が集中、炎上。慌てた馬氏は中国版ツイッター「微薄(ウェイボ)」上で、「996システムは非人道的で、不健康で長続きしないだろう」と書き込むなど、一転してこれまでの主張を取り下げるなど、釈明に大わらわとなった。

 馬氏は昨年9月10日、教育分野を中心とした慈善事業に専念するとの理由で、「1年後(今年9月10日)には会長職を退任する」と明らかにしているが、引退まであと半年を切った今も、ワーカホリック(仕事中毒)から抜け出せないでいるようだ。中国メディアが報じた。

 馬氏は1999年にアリババを友人ら数人で立ち上げ、いまや世界最大規模のインターネット企業に育て上げた。同社の企業価値は現在、約4900億ドル(約54兆8629億円)で、馬氏の個人資産は約400億ドル(約4兆4500億円)と推定されている。

 このような業績について、馬氏は4月中旬、社内のイベントに出席した際、「われわれアリババやテンセント、百度といった中国の3大IT企業はいずれも『996システム』を採用しており、これがわれわれの繁栄に大きく貢献したことは間違いない」と強調した。

 これらのほか、IT企業として成功している京東集団(JDドットコム)、小米科技(シャオミ)など中国国内IT企業80社以上が現在、「996システム」を採用している。

 このため、馬氏は「膨大な代償を支払ってこそ、将来は報われるのだ。代償を支払わなければ、報われることはない」とも指摘した。

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