◆降格希望、独立する女性たちも
慣れない管理職の仕事をこなすだけでも大変な苦労である。そのうえ職場だけでなく家庭でも身近な人から嫉妬され、応援してくれるどころか邪魔をされたのではたまらない。
内閣府が2014年に行った「女性の活躍推進に関する世論調査」によると、現在働いている会社などで管理職に昇進したいという女性は38%にとどまる一方、昇進したくないという女性は61%にのぼる。その中には周囲の「理解のなさ」を通り越した、一種の妨害行為に対して嫌気がさしている女性が多いのかもしれない。
いったん管理職に昇進しても、降格を希望する女性が少なくないといわれる。また管理職昇進の適齢期に当たる40代から50代はじめにかけて企業を退職し、独立して働く女性が目につくのもそれとまったく無関係ではなかろう。
男性の嫉妬から逃れて昇進するには、一気に追い抜くか、あるいは男性を押し上げてもっと偉くなってもらうしかない──としたら何とも哀しい。