マスコミの力が弱くなったといわれるが、発信力はまだまだ健在なのである。オンライン配信もされるようになり、一地方紙の記事でも、こうしてバズることが増えている。そのぶん、新聞社と新聞記者には、重い報道責任がある。炎上の火付け役として、どうケジメをつけるか。

 この記事で大炎上となった5日後、琉球新報はまた少年を取り上げた。こんどのタイトルは、〈ダルビッシュさん「自分の好きなように生きればいい」不登校10歳ユーチューバ―への中傷に著名人が反論 茂木健一郎さんも「活動を応援したい」〉であった。

 なぜ大炎上したのかを考察、分析するのではない。著名人の関連ツイートを引用しながらの少年擁護というもっとも安易な形をとった。いや、安易な自己弁護の記事だったと言わせてもらおう。火に油をそそぐようなやり方でもあり、現に大炎上は病まず、少年のツイッターアカウントが乗っ取られるなどの事態もおきているのだが、記事の担当記者としてはそれが最善の策だとでも考えたのだろうか。浅はかだ。

 一度、ケチのついたユーチューブチャンネルは、主催者がよほど上手な説明責任を果たさない限り、良くも悪くもしつこい一部のネット民たちが火を放ち続ける。父親が自分の失敗に気づき、チャンネルをなるべく早く閉鎖するのが一番だと思うが、そうした反省は期待できないであろう。だったら、儲からないから止める、でいい。少年の傷をより深めないために早期撤退してほしい。

 琉球新報については、私は、この騒動の最大責任者だと考えている。言論の自由の前に、言論の責任が存在することを自覚してもらいたい。

関連キーワード

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン