ビジネス

コンビニ多様化の時代 ローソンは町ごとに違う店舗目指す

ローソン社長の竹増貞信氏

 24時間営業の是非を巡る議論が噴出するなど、平成30年を右肩上がりで成長し続けてきたコンビニのビジネスモデルが重大な岐路に立っている。令和時代に入り、コンビニはこれからどう変化していくのか。親会社の三菱商事から転じ、ローソン社長として4年目を迎えた竹増貞信氏(49)に、大手チェーンとして考える新たなコンビニ戦略を訊いた(聞き手/河野圭祐・ジャーナリスト)。

──平成の30年間、コンビニはずっと右肩上がりを続けてきた。現在の大きな転換期をどう考えますか?

竹増:振り返ってみれば、平成は「平準化の時代」でした。オペレーションの無駄を省き、均一化していくことで成長してきたわけです。

 その点、令和は「多様化の時代」になると思います。もちろん、現在の人手不足に対応するには、従来の物流やオペレーションのシステムを維持した上で、デジタルを駆使して省力化に取り組む必要があります。しかし、それだけでは立ちゆかなくなる。それぞれのお店がいかに「独自性」を発揮できるかが大事なんです。

 たとえば一口に東京と言っても、IT企業が数多く入居する高層ビル内の店は将来、無人化してもいいでしょう。しかし、実はご高齢の方が一番多いのも東京なんです。しっかりスタッフを配置し、介護相談や健康相談の窓口があり、ドラッグストア機能も備え、調剤薬局も併設するといったような、「ローソンに行けばほとんど事足りる」というお店があってもいい。

 24時間営業についても、一律に営業時間を見直すと物流の組み直しや、仕入れ先のご協力も必要になる。時短は各店ごとの事情を鑑みて個別に対応したほうがいいでしょう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
『あんぱん』“豪ちゃん”役の細田佳央太(写真提供/NHK)
『あんぱん』“豪ちゃん”役・細田佳央太が明かす河合優実への絶対的な信頼 「蘭子さんには前を向いて自分の幸せを第一にしてほしい。豪もきっとそう思ったはず」
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン