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2019.06.12 07:00  週刊ポスト

引きこもり問題 周囲に相談できない日本の社会構造が影響か

殺傷事件を起こした岩崎隆一容疑者の自宅(時事通信フォト)

「東大法学部を出ると大半が司法試験や国家公務員試験にチャレンジしますが、全員が合格するわけではありません。男性は司法浪人して20代後半になっても就職先が見つかるケースも多いですが、女性は採用する企業が実に少なく、娘は実家で暮らしながら週2回アルバイトをしています。娘にどう声をかけていいかわからず、なんだか身内の恥をさらすようで周りに相談することもできません」

 見逃せないのは、A氏のように「誰にも相談しない」親が多いことだ。特にエリート層ほど周りを頼れず孤立する傾向がある。

 熊沢容疑者に関しても、役人時代はもとより、付き合いの長い近隣の知人にも相談していた形跡はない。知人はこう話す。

「(熊沢容疑者は)奥様といつも2人で買い物に出かけていましたよ。にこにこして感じが良く、本当に穏やかで素敵な夫婦だと思っていました。10年以上の付き合いになりますが、息子さんがいることも知らなかったし、見たこともありませんでした」

 引きこもりを支援するNPO法人『ニュースタート事務局』理事長の二神能基(ふたがみ・のうき)氏は、「周囲に相談できないのには日本の社会構造が影響している」と言う。

「日本人には“家族の問題は家族で解決すべき”との考え方が根強く、家族の問題を他人に相談してはダメだと思ってしまう人が多いのです」

 追い込まれた親たちは誰にも相談できず、周囲に気取られまいと鬱屈した思いを隠しながら暮らす。

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