芸能

浅田美代子『釣りバカ日誌』で2代目みち子さんを演じた葛藤

浅田美代子が『釣りバカ日誌』シリーズでの葛藤を語る

 映画史・時代劇研究家の春日太一氏がつづった週刊ポスト連載『役者は言葉でできている』。今回は、タレント・女優の浅田美代子が、結婚と離婚を経て芸能界に復帰し、映画『釣りバカ日誌』主人公の妻「みち子さん」の二代目として参加したことについて語った言葉をお届けする。浅田の他の代表作には『時間ですよ』や『寺内貫太郎一家』などがある。

 * * *
 浅田美代子は一九七七年に結婚して芸能界を引退。その後、一九八三年の離婚を機に復帰している。

「二十八ぐらいで出戻ってきたんですよね。今と違ってあの当時は離婚ってもっと悪い印象があったのね。かわいそう──みたいな。それが凄く嫌で。

 仕事も『かわいそうな役』ばかり来るんです。幸薄い役。そういうのは絶対に嫌なので、なるべくやらないようにしていました。それで仕事があまりできなくなって、親に借金までしていました。そういう『嫌だ、嫌だ』と我慢していた時代があって、そのうちに『からくりTV』とかがあって、それで救われたのかもしれません」

 九四年の『釣りバカ日誌7』から、西田敏行扮する主人公「ハマちゃん」の妻「みち子さん」の二代目として参加。〇九年の最終作まで演じ続けた。

「これも悩みましたね。『7』からでしたから。『6』までは違う人がやっていて、その印象が絶対にできているわけですよ。途中で代わると大体は『前の方がよかった』と言われるじゃないですか。それに『合体』とかあるけど、私は色っぽくないし、どうなんだろうと思っていたんですよ。

 でも、たまたま弟が漫画の原作を読んでいたから私も知ってはいたのね。映画は観ていなかったんですけど。そうしたら、原作者の北見けんいちさんが『イメージは最初、浅田さんだったんですよ』って言ってくれたので、『あっ、できるかも』って思ったんですよ。たしかに、漫画の方はポニーテールを結っていたりして、そんな色っぽい感じではなかったですからね」

関連記事

トピックス

破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
伊藤沙莉は商店街でも顔を知られた人物だったという(写真/AFP=時事)
【芸歴20年で掴んだ朝ドラ主演】伊藤沙莉、不遇のバイト時代に都内商店街で見せていた“苦悩の表情”と、そこで覚えた“大人の味”
週刊ポスト
総理といえど有力な対立候補が立てば大きく票を減らしそうな状況(時事通信フォト)
【闇パーティー疑惑に説明ゼロ】岸田文雄・首相、選挙地盤は強固でも“有力対立候補が立てば大きく票を減らしそう”な状況
週刊ポスト
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン