雨傘運動のアイドルが語る
──もし改正案が可決されたら、その後には何が残りますか。
「……絶望感です。もう誰もデモに参加しないという空気になるかもしれません。参加するだけで、中国に引き渡されるかもしれないわけですから」
──周さんは2014年の雨傘運動の際に逮捕された経験がありますが、改正後に再び逮捕されるようなことがあったら?
「収監されるだけならまだしも、中国に引き渡されたら……想像できないです。生きて出られるかすらも、わかりません。怖いですね」
香港政府は15日、逃亡犯条例の改正審議の「延期」を発表した。しかし、条例の「完全撤回」を求めて、16日には香港返還以来最大となる200万人近い市民が集まった。周さんは、激化する運動の先の未来を案じていた。
平穏は訪れるのか
撮影■中村康伸