静岡・大井川のブランド鰻「共水(きょうすい)うなぎ」を食べることのできる店は全国でわずか30軒ほど。「うなぎ 大嶋」2代目の大嶋茂樹さんは、20年近く前、天然ものに勝るとも劣らないその味に惚れ込んだ。
甘く香る共水うなぎは、南アルプスの雪解け水である大井川の伏流水を使い、自然に近い環境で育てられている。
「素材の旨みと脂の甘みを楽しんでもらおうと、白焼の提供も始めました」(大嶋さん)
共水うなぎの甘い香りを味わうなら白焼だが、蒲焼も欠かせない。身を一度蒸してからタレをつけて焼き上げる“江戸前焼き”で調理する。合わせるのは、昭和41年の創業当時からつぎ足すタレだ。
白焼と蒲焼の両方を味わうなら、「共水白蒲重」がおすすめ。つまみにも力を入れ、大嶋さん自らが桜のチップで燻製する「自家製共水うなぎハム」は、週3本の限定品。静岡県の地酒も豊富に揃い、酒がすすむこと間違いなし。
■うなぎ 大嶋
住所:静岡県浜松市南区東若林町645
営業時間:11時半~14時、17時~20時※金曜は昼のみ
定休日:月曜(祝日の場合は翌日休)、第2火曜
※昼50食、夜30食限定で完売次第、閉店
●取材・文/戸田梨恵、撮影/内海裕之
※週刊ポスト2019年7月12日号