国内

中学受験で子どもをツブす「教育虐待パパ」の共通点

子どもへの過度な期待がエスカレート

子どもへの過度な期待がエスカレート

 中学受験の過度なプレッシャーやストレスから心身に不調をきたし、心療内科に通う“小学生”が急増しているという。昔から教育熱心なのは母親のイメージが強かったが、近年は父親が自分の理想を子どもに押し付け、行き過ぎた指導で子どもをダメにしてしまうケースが目立つ。教育評論家の石川幸夫氏が、そんな「教育虐待」に走る父親の共通点を指摘する。

 * * *
 これまで、中学受験の多くは、母親が主導権を握っていたのですが、この十年で受験には門外漢と言われていた父親の関わりが目立つようになってきました。いわば「父親の母親化」です。

 それは、働き方改革に代表されるように女性の社会進出が顕著になり、忙しい母親に代わって、父親もわが子の教育に関心を持たざるを得ない状況に変化してきたからだと考えられます。いまや塾の選定から受験校の選定、そして、塾の送り迎えまで父親が行うことも珍しいことではありません。

 小学校、中学校の受験を考える時、まだ子どもたちに判断力や理解力が乏しいため、志望校の選択から準備まで、すべて親の指導で行われます。その親でさえ、学校選択で揉めることが多々あります。主体は子どもであるはずなのですが、私立か国立か、一貫校かで夫婦の対立が起こることもしばしばです。受験に対する意見の違いから離婚にまで至ったケースや、親が望む学校に行かせるために引っ越しをしたり、住民票を移し替えたりするケースもあり、家庭崩壊に陥った家族もあります。

 また、最近では、母子家庭や父子家庭の家庭も増え、祖父母の積極的な関わりも新たな傾向として見えてきました。一人の子どもに対する過度な期待が、時に行き過ぎた行動につながってしまうのです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁/時事通信)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト