都心のホテルは早く予約するとキャンセルできないケースも
背に腹は代えられないという方もいるだろう。ただしキャンセル可否等の条件にも注意が必要だ。時期尚早に高騰するケースでは“キャンセル不可(キャンセル料100%)”という条件もみられる。その後に代替手段が見つかっても縛りが出来てしまうのだ。
いま焦って大きな負担を負わなくても、現在建設中の施設で今秋から来春にかけて開業するホテルは大変多く、営業中のホテルでまだ予約を開始していない施設も相当ある。実際に筆者が確認したホテルでも、“五輪予約にはまだ間に合う”という回答は複数あった。
また、予約可能な候補施設は東京都内限定でなくてもいいだろう。多摩地区などの“郊外”や千葉や埼玉といった“隣接県”でも、すでに予約を開始しているホテルはある。都心から郊外への鉄道は速達性が高く、30分もあれば隣接県へ移動できる。
かえって都心にあるホテルは、ターミナルでの乗り換えや徒歩などを経ると、ホテルまで平気で30分以上はかかってしまうケースもあるだろう。郊外、特に再開発エリアであれば駅直結でホテルが建設されることが多く、新しく質の高い施設も多い。実施的な所要時間を検討してみるのも一考だろう。実際、そうしたエリアのホテルへ電話で確認してみると予約は可能との回答がいくつも確認できた。
ただし、移動手段が鉄道一択ということは競技開始時刻や終了時刻などを考慮する必要がある。新幹線利用で高崎や宇都宮、小田原といった1時間エリアも宿泊地候補として一部メディアで紹介されていたが、そうしたエリアは疑問だ。競技観戦時間という点でいえば、始発に乗車しても東京駅着が7時半近く、戻る最終も早発だからだ。
早朝から夜遅くまで頻発する通勤電車と比較すると運行本数も極めて限定的(現ダイヤ参照)。事故などの非常時に取り得る複数ルート選択という点でもリスクが高く、現段階で選択しうるリザーブ手段としては現実的ではないといえる。そもそも小田原などはホテル客室供給数が少ない。