五輪後にマンション活用される選手村(時事通信フォト/朝日航洋・7月撮影)

五輪後にマンション活用される選手村(時事通信フォト/朝日航洋・7月撮影)

 大江戸線「勝どき」駅の開業は2000年と比較的新しい。その頃の勝どきは、今とは多少趣が違った。銀座の外れ、月島の隣にある何となく冴えない街だった。2001年にトリトンスクエアができたことで多少は垢ぬけた感じになったが、それでも「まだまだ」という印象だった。

 本格的に街が変わりだしたのは、「ザ・東京タワーズ」という名前のタワマン2棟が完成した頃からだ。竣工は2008年だった。その頃、勝どきエリアにはこの「ザ・東京タワーズ」以外に目立ったタワマンはなかった。

 その後、このエリアはタワマンの開発銀座と化した。今では「ザ・東京タワーズ」も林立するタワマン群の中に埋もれかけているほどだ。

 しかし、この頃から勝どきの街は変わり始めた。高所得層が大量にこの街に移り住んだのだ。彼らの日常生活の様々な需要を満たすために、おしゃれな装いの商店や飲食店が増えだした。

 決定打は2013年9月の東京五輪開催決定である。晴海には選手村が築かれることになったことで、湾岸エリアは勝どき・晴海の立地する中央区側も、有明・豊洲のある江東区側もにわかに活気づいた。

 それまで人気もまばらだった湾岸タワマンのモデルルームには見学予約が殺到。連日満席の賑わいになった。もちろん、これらの物件は飛ぶように売れ出した。その後数年を経て、勝どき・晴海エリアではいくつものタワマンが完成。人口は急激に膨張した。

 さらに、前述の通り今後も大規模な開発計画が目白押しになっている。人口がさらに爆発的に増えることに疑いの余地はない。

 心配なのは、これらの新しいマンションに住む人々を都心方面へ運ぶ輸送手段だ。

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン