外国人女性などが結託して違法サービス店を営む事例はこれまでいくつもあった。何十年も前から、そして今年に入ってからもそうした店、関係者が続々摘発されている。これらの店の背後には、外国人女性を連れてくるブローカー、日本国内で違法な店舗を経営する反社勢力、全てを取り仕切る暴力団組織の存在がある。しかし、今回の事例は、表向きは「個人」がやっているグレービジネス。関東某県の警察関係者も頭を抱える。

「住宅街などで女性一人で開業している違法マッサージ店は確かに増えています。自宅の一室を使いSNSで客を募るので、犯罪行為が露呈しにくい。しかし、裏に反社組織が存在しないのかというと、そこは疑問です。この形態では、運営者、客の両方に危険が及ぶと考えられます。こうした店舗での金銭トラブルや暴力事件はすでに何十件も報告されており、地域の治安の不安定化を呼び込むことは確実です。この状態を放っておくと、ある日あなたの家の隣に違法サービス店ができる、なんてことも考えられるのです。郊外の古く、繁華街に近いマンションのなかには、入居者が減り、違法店舗が並んでしまったために家賃が下がり、入居者が出て行って、あらゆる犯罪の温床となっている場所もあります。それが、普通の一軒家に出来てしまうようになった」

 普通に飲食店などが入っていた繁華街のビルが、気付けばワンフロアすべて違法サービス店で埋まってしまったのはかつての話。最近は、その出店ラッシュが住宅街へとじわじわ広まっているのだ。

 子育て世帯も暮らすような住宅街では、住民ではない人間が頻繁に出入りすることは滅多にない。ところが、前述のような違法もしくはグレーゾーンにあるサービス店が出現すると、見知らぬ人が不自然な時間に出入りすることになる。一昔前であれば、町内会で住民の様子を把握し、民生委員が訪問して、治安に不安定要素が生じるのを未然に防ぐのが通例だった。ところが最近では、普通の住民でも地域の集まりに加わらないことも増えてきたため、住民の様子を察知するのが難しくなっている。そのやり方でも、お互いの生活環境を尊重できるという前提があれば成り立つが、グレーなビジネスに関わる人たちが、そんな配慮はしないだろう。

 住み始めたときは閑静で落ち着いた、子育てしやすい住宅街だったのに、気付けば不穏な地域になっていた。そういった悲劇を防ぐためには、何らかの予防策が地域住民にも求められているのかも知れない。

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