長く日本代表で活躍した大八木淳史氏
一方では、現代ならではのラグビー出身経営者が出てくる可能性もある。新著『国境を越えたスクラム ラグビー日本代表になった外国人選手たち』が話題を呼ぶノンフィクションライターの山川徹氏はこう指摘する。
「ラグビーは代表選手の国籍にこだわらず、居住年数など一定の条件を満たせばどの国の代表にもなれます。国際化が進む社会では先進的であり、実験的な組織なのです。
現在の日本でも、今年4月から外国人労働者の受け入れ拡大が始まり、外国人とともに働くことが日常になっていく。ラグビーの日本代表は、日本社会の未来に関する一つのモデルケースを提示しています。ラグビー経験者から、そうした新しい日本企業の在り方を目指す経営者が出てくるかもしれません」
今大会の日本代表の活躍が、そうした未来の経営者たちの背中を押すのかもしれない。
※週刊ポスト2019年10月11日号