溝口:そうなると、今後は震災が起きても、暴力団からの物資だから受け取っちゃダメということにもなりかねません。
鈴木:現在は、暴力団からの支援物資でも受け付けてくれる専門のNPO法人を通して被災者に届けられていますが、確かに今後は分かりませんね。
溝口:もし首都直下型地震が起きたら、ヤクザが来ないから物資が不足するなんて事態になりかねません。
●みぞぐち・あつし/ジャーナリスト。1942年、東京生まれ。早稲田大学政経学部卒業。ノンフィクション作家。『食肉の帝王』で2004年に講談社ノンフィクション賞を受賞。主な著書に『暴力団』『山口組三国志 織田絆誠という男』『さらば! サラリーマン』など。
●すずき・ともひこ/フリーライター。1966年、北海道生まれ。日本大学芸術学部写真学科除籍。ヤクザ専門誌『実話時代』編集部に入社。『実話時代BULL』編集長を務めた後、フリーに。主な著書に『潜入ルポ ヤクザの修羅場』『ヤクザと原発』『サカナとヤクザ』など。
※週刊ポスト2019年10月11日号