スポーツ

崩れた神話──なぜ日本シリーズの視聴率は低迷したのか

日本シリーズはソフトバンクの4連勝で幕を閉じた(撮影:山崎力夫)

 日本シリーズ第4戦はソフトバンクが4対3で巨人を下し、4連勝で3年連続の日本一に輝いた。視聴率は初戦8.4%、2戦目7.3%、3戦目9.7%と1ケタが続いていたが、第4戦は11.8%と今シリーズで初めて2ケタをマークした(いずれもビデオリサーチ調べ/関東地区。以下同)。テレビ局関係者が話す。

「通常の番組なら11.8%を取れば、今の時代ありがたいことですが、日本シリーズでこれは期待外れですね。日本テレビからしたらシーズン中、2ケタを見込めるレギュラー番組の代わりに、数試合はナイター中継をして1ケタに終わる。ゴールデン帯が1ケタに終われば、他局との視聴率争いで劣勢に立つので、できるだけ巨人戦ナイターはないほうがいいと考える。それでも、読売と関係性の強い放送局であるし、日本シリーズのこともあるから中継をする。しかし、唯一のドル箱と期待される日本シリーズの視聴率がこれでは……」(以下同)

 巨人が前回日本シリーズに出場した2013年は第3戦こそ16.3%だったが、他は全て20%以上を記録。日本テレビも第4戦の20.3%、第5戦の23.6%と高視聴率の恩恵に授かった。

「2013年は楽天が初優勝し、田中将大がシーズンで24勝0敗1セーブという前代未聞の成績を上げていたことで盛り上がった。巨人だけでなく、楽天のおかげでもある。それでも、2012年の巨人対日本ハムも1試合を除いて、全て17%以上。2000年代以降、野球中継の視聴率が下がり、地上波での中継がほとんどなくなったとはいえ、巨人が出る日本シリーズの数字は高いままでした。しかし、今シリーズはその神話が崩れました」

 過去3年の日本シリーズで視聴率1ケタの試合は、2018年広島対ソフトバンクが2回、2017年のソフトバンク対DeNAが1回、2016年の広島対日本ハムは0回だ。東京に本拠地を持つ巨人が関東地区の視聴率で1ケタ3回は厳しい。

関連記事

トピックス

児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
ディップがプロバスケットボールチーム・さいたまブロンコスのオーナーに就任
気鋭の企業がプロスポーツ「下部」リーグに続々参入のワケ ディップがB3さいたまブロンコスの新オーナーなった理由を冨田英揮社長は「このチームを育てていきたい」と語る
NEWSポストセブン
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《渡部建の多目的トイレ不倫から5年》佐々木希が乗り越えた“サレ妻と不倫夫の夫婦ゲンカ”、第2子出産を迎えた「妻としての覚悟」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《東洋大学に“そんなことある?”を問い合わせた結果》学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長「除籍であることが判明」会見にツッコミ続出〈除籍されたのかわからないの?〉
NEWSポストセブン
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
事件の“断末魔”、殴打された痕跡、部屋中に血痕…“自慢の恋人”東川千愛礼さん(19)を襲った安藤陸人容疑者の「強烈な殺意」【豊田市19歳刺殺事件】
NEWSポストセブン
都内の日本料理店から出てきた2人
《交際6年で初2ショット》サッカー日本代表・南野拓実、柳ゆり菜と“もはや夫婦”なカップルコーデ「結婚ブーム」で機運高まる
NEWSポストセブン
水原一平とAさん(球団公式カメラマンのジョン・スーフー氏のInstagramより)
「妻と会えない空白をギャンブルで埋めて…」激太りの水原一平が明かしていた“伴侶への想い” 誘惑の多い刑務所で自らを律する「妻との約束」
NEWSポストセブン
無期限の活動休止を発表した国分太一
「こんなロケ弁なんて食べられない」『男子ごはん』出演の国分太一、現場スタッフに伝えた“プロ意識”…若手はヒソヒソ声で「今日の太一さんの機嫌はどう?」
NEWSポストセブン
1993年、第19代クラリオンガールを務めた立河宜子さん
《芸能界を離れて24年ぶりのインタビュー》人気番組『ワンダフル』MCの元タレント立河宜子が明かした現在の仕事、離婚を経て「1日を楽しんで生きていこう」4度の手術を乗り越えた“人生の分岐点”
NEWSポストセブン